災害時、スマホの充電が出来るのとそうでないのとでは、情報収集力に圧倒的な差がでます。時には死活問題となることも。電気の復旧に必要な日数はおよそ一週間ぐらいだそうです。
防災品はお金をかければそれだけ安心できますが、今回は低コストで一週間しのぐにはどうするべきなのか、検討したいと思います。
目次
蓄電池やモバイルバッテリーで7日間乗り切るのは現実的ではない
もっともポピュラーな案が電力の蓄電です。今時であれば、コンビニでもモバイルバッテリーは販売されています。仮に毎日1回充電するとして容量3000mAhのスマホなら、7日間で210000mAh以上の電力が必要です。
しかしモバイルバッテリーの電力出力時(スマホ充電時)には変換時のロス(65%ぐらいしか出力できない)があり、リチウムイオン電池の自己放電を考慮すると、35000mAh以上のバッテリーが必要となります。
また、リチウムイオンバッテリーは充電するほどに最大容量は低下(二年で60%ぐらい低下?)する為、50000mAhぐらいのモバイルバッテリーを二年に一度は3~4万の高価なモバイルバッテリーを購入する事になり、経済的ではありません。
発電するには何がおすすめ?
蓄電がダメなら発電するしか道はありません。家庭用発電で現実的に手軽に使えるのは、ガソリン発電、カセットガス発電、ポータブルな太陽光発電、燃料電池による発電、火力発電の4種類だと思います。
ガソリン発電は防災用には不向き
ご存じの方も多いと思いますが、ガソリン燃料として発電するにはエンジンオイルが必要です。もちろんガソリンも必要ですが、両方とも長期保存に向かないのと、ガソリンを大量に確保することは難しいため、今回は検討の対象外とします。
カセットガス発電は導入コストが高い
HONDAから発売されているエネポ等のカセットガス発電機です。ガソリン発電機と違いエンジンオイルなどの消耗品がありません。ただ、本体がかなり高価(10万ぐらい)なのと、カセットガスには使用期限が存在するため、現実的ではありません。予算に余裕がある人向けの方法です。
ポータブル太陽光発電(ソーラーチャージャー)は品質に問題あり
太陽の光があれば、いつでもどこでも家の窓際でも置いておけば充電される方法です。 最近のソーラーパネルは優秀で、7000円前後のソーラーチャージャーでも2.1A付近の出力が可能。他の方のレビューを見ていると、新品で購入してもソーラーパネルにはじめから傷の有るものがあったり、そもそも壊れていて充電出来ないなどアタリ・ハズレがあるようです。 また、晴れから曇りになって給電がストップすると、自動で再充電出来ないものが数多くあり、購入時は注意が必要です。
ソーラーチャージャーは個人的に今一歩で、購入には踏み切れないといった印象です。他の方のレビューを見る限り、充電できたりそうでなかったり品質の面で問題があったり、割と不安定な商品であることは間違いないです。 実際被災した際にこんな不安定な商品を頼ろうと思いませんが、あくまでサポート的な位置で使うのであれば、問題ないかと思います。
燃料電池による発電はいける
過去にご紹介させていただいた、防災用のマグネ充電器がおすすめです。出力が0.5Aと小さいのがネックですが、10年保存可能な頼れるやつです!
火力発電が一番の本命
BioLite CampStove 2(キャンプストーブ2)
小枝や紙を燃やして発電する、パーソナル火力発電機です。炎があがらなければ発電されませんが、火をつけてすぐに発電が始まり、内蔵されているファンが回るため、安定して火をおこすことが可能。
発電力は最大で2Aのため、一万円クラスのソーラーチャージャーと同等の発電力と言えます。また、ソーラーと違い夜でも発電可能で、お湯を沸かしたり料理をする事も可能。究極の防災グッズです!
発電する際の注意
個人で発電する場合、発電量が安定しません。それは充電される側のスマホに最も負荷がかかり、スマホの内蔵バッテリー寿命を縮めしまう恐れがあります。
対策として発電機とスマホの間にパススルー機能付きのモバイルバッテリーを挟んだ方が良いと思います。(パススルー機能とは、モバイルバッテリーを充電しながら、それに接続している他のデバイスも充電できる機能のこと) 万が一、巨大な電流が流れてもモバイルバッテリーが壊れるだけで済むかもしれません。
以上、災害時の電力確保についての検討でした。